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ユーシンブルーを訪ねて [山関連]

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<熊木ダムのユーシンブルー>
少し前になりますがGW前半に丹沢:ユーシンブルーを訪ねたトレッキング記事になります。
今回は比較的身近に楽しめるユーシン渓谷についても少し紹介します。
ユーシン渓谷といえば今やネット検索での「ユーシンブルー」ですっかり有名になりました。
ユーシンブルーで紹介されている場所は主に玄倉川の中流域にある玄倉第二発電所のダム湖(玄倉ダム)の鮮やかなエメラルドグリーンや季節によってはコバルドブルーなどの水を示していることが多いですね。
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<玄倉第二発電所の代表的なユーシンブルー(昨年撮影)>
今回はもう少し違う場所のユーシンブルーを紹介します
綺麗なユーシンブルーを作り出すの水の源は丹沢最高峰の蛭ヶ岳や丹沢山、塔ノ岳、檜洞丸など丹沢山塊の代表的な峰々を繋ぐ丹沢主稜線~主脈線を源頭とする幾重もの沢の水が重なり合って丹沢湖まで流れ込む玄倉川の水流です。
このエリア、特にユーシン渓谷と言われる山域は同角山稜をはじめとした石英閃緑岩という白い輝きを放つ独特な岩で形成されているので、エメラルドグリーンの水とのコントラストにより素晴らしい光景が楽しめます。
また急峻な地形でU字谷を形成していることより、北アルプスの黒部峡谷に例えて、かつては「丹沢黒部」とも言われていました。
ロードバイクでいつも神奈川県内を走り回っておりますが、ユーシン渓谷へ訪れるたびにここって同じ神奈川県内?と思うほどの渓谷美を楽しめるので、まさに癒しのスポットといえます。
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<ユーシンロッジへ続く橋の上より>
玄倉川へのアクセスは都心部からでも小田急線新松田駅からバスに乗り換え丹沢湖畔にある玄倉バス停で下車すれば辿り着くことが出来るので、日帰りでも十分に楽しめるエリアです。
なお玄倉川沿いの玄倉林道は一般車両通行禁止で、もともと丹沢湖畔より3kmほど先にゲートがありましたが、昨年の熊出没事件により丹沢湖畔に新たなゲートが設置されました。これによりユーシンブルーが見れる玄倉第二発電所までは片道徒歩2時間ほど掛かり、さらにユーシンロッジまでだと片道徒歩3時間ほど要するようになったのですが、それでもユーシンブルーを求めて訪れるハイカーも多く、週末はゲート付近に新設された無料駐車場も満車になるほどの賑わいぶりです。
しかしながら現在玄倉ダムは工事中によりダムの水を放流していることが多くユーシンブルーを見られないことも多いそうです。
玄倉林道は河原より高い位置にあるので、入渓点も限られておりますが、ハイキングでも降りられる代表的な入渓路は同角沢出合など幾つかあります。
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<同角沢出合 (数年前撮影)>
ここはハイカーでも入渓路が明瞭なので林道より河原に下りれます
この玄倉林道は照明設備のないトンネル(隧道)を8つほど通過する必要があり、中でも新青崩隧道は全長約300mほどあり、ライトがないと真っ暗闇の中を歩くこととなりますので、玄倉(丹沢湖畔)より歩く際はライトが必須となります。
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<新青崩隧道内部 ヘッドランプを消して撮影 づーっと先にトンネル出口が見えます> 
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<青崩隧道を河原から撮影(数年前に撮影)>
少しウォーターウォーキング(水の中を歩くこと)を楽しむ場合は、新青崩隧道脇の小沢沿いに下れば河原に降り立つことが出来ます
水の中を歩くには、岩に滑らない様なグリップ力のある沢靴(靴底がフェルトやアクアステルスなど)で岩沿いに進むことが出来ます。
ただし夏場でも川の水はキンキンに冷えているので着替え類は必要です。
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深いU字谷により、GPS電波も届きにくいです
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様々な地形が奏でる渓谷美も楽しめます 
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<ユーシン渓谷にて(数年前に撮影)>
玄倉川に流れ込むは沢はほとんど急峻な地形から流れ落ちるものにより、V字渓谷の沢の中を歩くと落差60mほどのモチコシ大滝をはじめ、無名の小滝群も聳え立つ山肌より足元まで流れ込む水流も楽しむことがが出来ます。
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<モチコシ大滝(F1:落差60m) >
自分は渓流釣りを兼ねて沢歩き(沢スタイル)することが多いのですが、何度訪れてもエメラルドグリーンの淵と光り輝く石英閃緑岩の光景に夢中になり、釣りをする時間よりも三脚を立ててカメラを構える時間帯の方が多くなります(笑)
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<こちらは落差60mほどある細い流れの無名滝>
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<ユーシン渓谷核心部 (数年前に撮影)>
この先には玄倉ダムがあるので、放流のサイレンがなるほどの川の水量が多い時は大変危険ですので注意が必要です。
ですが、現在玄倉ダムは工事中によりおそらくダムの堰は解放中の時が多く、水量の少ない時であれば問題ないものと思われます(ダムの工事は平成30年3月頃まで)
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さて、本題のこのGWの山歩きについてですが、目的は熊木ダムのユーシンブルーです(上の写真)
今回歩いたコースは、スタート地点の寄(やどりぎ)から寄大橋経由で寄沢沿いに登り、雨山峠(標高957m)を越え玄倉林道(玄倉川)へ下り、玄倉林道沿いにユーシンロッジ~熊木沢出合(熊木ダム)~尊仏ノ土平と玄倉川源流域まで歩いた後、鍋割山(標高1,272m)へ登り返して寄へ下山するコースです。
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近年ユーシンブルーを求めて歩く際は、玄倉からの長い林道歩きは飽きて来たので、少しタフルートとなりますが寄(やどりぎ)から雨山峠を越えて訪れることが多くなりました。
参考までに玄倉(丹沢湖畔)より玄倉林道で熊木ダムまで歩く場合は徒歩で片道4時間ほど要します。
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雨山峠までは寄沢沿いに歩きます
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雨山峠を越えてからは玄倉川に流れ込む雨山沢沿いに下り...
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ユーシンロッジです。かつては県営ロッジとして営業し、宿に予約した人はマイカーでここまで入れていましたが、今は営業は終了し、避難小屋としてのみ使用可能です。
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さらに奥地へ足を運びこの隧道を進むと・・・
熊木ダムに到着 
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ここは蛭ヶ岳を源頭とする熊木沢と丹沢山、塔ノ岳方面を源頭とする箒杉沢の合流点
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エメラルドグリーンの湖面
寄から雨山峠を越えて約3時間での到着です
GWは大勢の登山者で賑わう丹沢ですが、ここ熊木ダム(熊木沢出合)は辿り着くまでにとても時間を要することもあり、ほとんど人もいないとても静かな場所です。
どのルートを選んでも時間を要する場所なのですが、この秘境感を好み毎年ここへ訪れています(笑)
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熊木沢出合より眺める蛭ヶ岳もいいものです
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さらに奥へ進むと、ひっそりとした山奥に咲く綺麗な山桜も楽しめます
やがて源流域の尊仏ノ土平に到着
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ここから丹沢で一番人気のある塔ノ岳まで2時間程度で登れます(塔ノ岳西尾根)
何度かここから塔ノ岳に登ったことがありますが、いつも大勢の登山者で賑わう大倉尾根(通称:バカ尾根)やヤビツ峠からの代表的な丹沢表尾根と比較すると、ここから塔ノ岳へ続く登山道の人口密度は推定1/100くらいなので、とても静かな山歩きが楽しめます。
今回は鍋割北尾根で鍋割山へ登って戻りました
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新緑のブナの美林帯に癒されます
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鍋割山山頂付近より富士山もしっかりと拝めました[晴れ]
とまあ日帰りで20kmほどですがアップダウンのある山歩きを楽しんで来ました。
あれから約2週間ほど経ちましたので、おそらく今頃は今回の写真よりさらに新緑が進み、シロヤシオやミツバツツジなども見頃かと思いますので、ユーシン方面の山歩きもさらに楽しめそうかと思います。

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